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浴槽は本当に必要?現代の暮らしが変えた『お風呂の常識』

お風呂において浴槽は長い間、リラックスの場として欠かせない存在でした。しかし、現代社会ではその“常識”が見直されつつあります。多忙な日常を送る現代人にとって、入浴は手軽で効率的なものへシフトしています。シャワーのみで済ます「浴槽レス」の傾向が拡大しているのです。
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入浴=癒やしという独自の習慣

日本では、入浴そのものが癒やしと結びついています。温かい湯に浸かることで、血行が促進され、心身の緊張が緩和されます。入浴が単なる清潔を保つための行為ではなく、日常的なリラクゼーションとして根付いていました。
 

進化してきた日本の浴槽機能(ミスト・肩湯・自動保温など)

日本の浴槽は進化を続け、多機能化しています。ミスト機能や肩湯、自動保温といった技術の導入により、より快適な入浴体験が提供されています。
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これらの機能は、忙しい現代人が短時間でもしっかりとリラックスできるよう開発されました。特に肩湯は、首や肩まわりに集中的にお湯を当てることで、体が温まりやすく、疲労感を和らげてくれるのが特長です。短時間で効果が出るため、のぼせにくく、体への負担を抑えられる点も魅力と言えるでしょう。
 

お風呂に浸かる常識が変わりつつある理由

しかし現代生活では、従来の「ゆっくり湯船に浸かる入浴」から変化が見られます。シャワーのみ浴びる人が年々増えているのです。
 

忙しい生活で“短時間入浴”がスタンダードに

毎日湯船にゆっくり浸かる時間が取れない、水道やガス代がもったいないと考える人が増えています。短時間で済むシャワーを選ぶことにより、時間を有効に使いながらも清潔を保つことが可能です。これにより、水道代やガス代の節約にもつながるため、経済的なメリットとしても注目されています。
 

都市部で求められる省スペース化

都市部では、限られたスペースをいかに有効活用するかが重要な課題となっています。このため、浴槽を省略したシャワールームやコンパクトなユニットバスが選ばれることが増えています。
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特にワンルームの賃貸や小規模住宅に適しており、居住者にとって空間を有効に使えるというメリットがあります。狭い空間でも快適に過ごすために、省スペース化が求められ、住環境の改善につながっています。
 

あえて浴槽を置かない「浴槽レス」の広がり

「浴槽レス」とは、文字通り浴槽を設けずシャワー中心の入浴スタイルを指します。このスタイルは、シャワーが主流となりつつある現代のライフスタイルにマッチし、掃除や水の使用量の削減、スペースの有効活用など多様なメリットがある点で注目されています。
 

高齢者の入浴事故と浴槽のリスク

高齢者の家庭内での「不慮の溺死及び溺水」は令和5年に8,270人にのぼり、その約9割が65歳以上です。 平成25年から令和5年における10年間の推移をみると、「不慮の溺死及び溺水」による死亡者は31%も増加しています。
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特に冬場に溺れる事故が増える原因としては、温かい室内と寒い脱衣所や浴室との寒暖差などによる急激な血圧の変動や、熱い湯に長くつかることによる体温上昇での意識障害が挙げられます。入浴がリスクと考える人も増えているのです。
 

バリアフリー視点で見える“浴槽レスの必要性”

浴槽がないことで、浴室内の段差が減り、車いすや歩行に不安がある方でも出入りしやすくなります。LIXILなどの住宅設備メーカーも、浴槽無しや可動式浴槽などを活用したバスルームの設計を提案しており、老後を見据えたリフォームとしても支持されています。
 

浴槽レスの商品が増えてきている

“浸かる”感覚を残せる「バストープ」

“バストープ”はLIXILが2024年11月26日に発表した新しいタイプの浴室空間で、布製の浴槽「fabric bath」を採用し、普段はシャワールームとして使用し、特別な時に布製浴槽を持ち込んで「浸かる」感覚を楽しめます。1216サイズのコンパクト空間でも、浴槽を取り外すことで広々とシャワーを浴びることが可能です。fabric bathは柔らかい素材が頭や背中を包み込むような使用感で、リムーバブル構造により入浴スタイルを自由に切り替えられます 。
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さらに、fabric bathは身体にフィットする構造により、同じ1600サイズの従来型FRP浴槽と比較して約26%の節水を実現しており、環境にも配慮した設計です。カラーバリエーションや、浴室ドア・照明とのデザインコーディネートも可能で、自分らしい空間づくりにも対応します 。
 

全身を包み込むように温まる「ボディハグシャワー」

ボディハグシャワーは、10か所のノズルから放たれる水が首元から足先まで全身を優しく包み込み、心地よい水流で体を温めます。これにより、湯張りや浴槽掃除の手間を省け、忙しい日でも手軽に全身を温めることが可能です。水道代の節約ができる場合もあり、経済的です。
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このシャワーは、立っても座っても使える設計で、浴槽に入るのが不安な方や車椅子利用者にも便利です。また、介助が必要な方にとっても、浴槽への移乗の手間が減り、介助者に優しい設計となっています。既存のバスルームにもボディハグシャワーは取り付け可能ですが、設置には条件があり、約1~3時間の工事が必要です。新しいバスタイムの形として、検討する価値があるでしょう。
 

空間を有効活用できる「シャワーユニット」

シャワーユニットNSなら、限られたスペースでもくつろぎを追求できます。たとえば1216サイズ(約120×160cm)も選べて、従来のシャワールームより広々としたゆとりある空間が確保できます。
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また、ベンチありタイプではフルワイドベンチが採用され、座面が広く安定して座れるため、くつろぎながら入浴できるのが特長です 。
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さらに、オーバーヘッドシャワーや打たせ湯といった機能も豊富に用意されています。アクアタワーでは、ホテルのように全身を包み込む大きなシャワーや、スパ施設で受けるような心地よい打たせ湯などが楽しめます 。
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照明の演出も魅力的です。縦ライン照明や壁に埋め込まれたすっきりした照明が空間を引き立て、明るさや雰囲気を調節できるので、朝のさわやかな時間帯にも、夜のくつろぎタイムにもぴったりです 。
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浴槽レスのデメリット

もちろん、浴槽レスには注意点もあります。まず、湯船でじっくり温まりたい方には物足りなく感じられるでしょう。「一日の疲れは湯船で癒したい」という声も根強く存在します。
特に冬場は、浴室全体が冷えやすく湯冷めしやすいため、浴室暖房などの冷え対策はほぼ必須です。またファミリー世帯では、子どもの入浴で浴槽があったほうが便利な場面が多く、家族構成に応じた判断が重要です。
さらに、将来の売却や賃貸運用を考える場合、「浴槽の有無」が住宅の評価や選ばれやすさに影響する可能性もあります。特にファミリー層には、浴槽付きが依然として支持されやすいため、注意が必要です。
 

これからのお風呂は“選べる時代”へ

長年にわたり、日本の暮らしと深く結びついてきた浴槽ですが、現在では“湯船あり/なし”を自由に選べる時代になりました。もはやどちらが正しいということはなく、家族構成や一人ひとりの生活スタイルに応じて、快適なお風呂の形は変わるのです。
湯船でゆったりと心身をリラックスさせる暮らしも、浴槽レスで清潔感と効率を重視する暮らしも、ともに現代の有力な選択肢として根づいています。あなたやご家族に合うスタイルを、無理なく選び取れる時代となったのです。

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