キッチン本体の寿命は約20年と言われていますが、いざ取り付けてから20年以上経ち、あちこち不具合が出ていても、まだ使えるのか?取替が必要なのか?迷うところだと思います。
そこでキッチン本体や、機器設備の交換時期の目安となる「症状」を設備別にまとめました。
他にも不満が出やすい収納やワークトップについても、交換の目安についてまとめていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
加熱機器(ガスコンロ・IH)
加熱機器の寿命は約10年。それでも多少不具合が出ていても、加熱が出来ていればそのまま使っているという人も少なくないと思います。
そこで取替の目安をまとめました。
◆ガスコンロ(※10年以上使っている機器の場合)
・長年の油汚れがこびりついて落ちない(落ちない油汚れは火災の原因に!)
・バーナーやその周りの掃除をしても、コンロの火がすぐに消えてしまう
・グリルの煙の量が以前よりも増えた
・コンロの火が偏っている、コンロの火が青くない
ガスコンロの不具合は清掃か部品の交換で解決できることがありますが、10年以上使用している機器だとガンコな汚れがこびりついていて掃除が満足にできなかったり、また製造終了になっていて部品の交換が出来ないことも。たとえ代替えの部品でその不具合が解決しても、また別の不具合がすぐに出てくる可能性が高いです。
ガスコンロはこの10年でとても進化しているので、不具合が出ていたり掃除がしにくくなっていたら、交換したほうがお得ですし、安全です。
◆IHクッキングヒーター(※10年以上使っている機器の場合)
・天板のガラスが割れた・ひびが入った・キズが目立つ(製造終了で天板交換ができない)
・鍋のお湯が沸きにくい。使えなくなった機能がある
・ブレーカーがよく落ちるようになった
・モーター音が気になる
天板ガラスはちょっとした一時物置きにできるぐらい丈夫ではありますが、高いところからものを落とすと割れることがあります。
ガスコンロと同じく、10年以上使用している機器だと部品の交換が出来なくなったり修理費用が嵩むことも。こちらも新しいIHにしたほうが結果的に費用を抑えられます。
換気扇(レンジフード)
使用頻度にもよりますが、こちらも加熱機器同様寿命は約10年程度。また、加熱機器と一緒に取り替えて、連動式にする人もいます。
◆異音がする場合は要注意!
・スイッチを入れてもファン(換気扇)が回らない
・大きな音がしたり、今までにしなかった音がする
こまめにファンや整流板のお手入れをしていても、機器の性能上使用していれば劣化します。朝晩使用している場合は10年を目安に取替を検討しましょう。
加熱機器とレンジフードはキッチンの交換には影響しない?
加熱機器もレンジフードもそれぞれ独立した機器なので、不具合があってもキッチン本体には影響しないことが多いですが、キッチン本体を交換する際には加熱機器やレンジフードごと交換する方は多いです。
加熱機器もレンジフードも1回目(キッチン新設から10年目)はそれぞれの機器だけを取り替えて、2回目(キッチン新設から20年目)はキッチンまるごとの取り替えを検討する方が多く、結果的にはキッチンの交換を考える目安になっているかもしれません。
水栓
水漏れやレバーの不調が原因で取り替える事も多い水栓。
水栓だけを取り替えて解決することもあれば、キッチンそのものを取り替える必要がある不具合もあります。
◆水栓パッキンの劣化&下地の腐食
・水栓のレバーを操作する時にがたつきを感じる
・水栓まわりの壁がふかふか浮いている
キッチンの下地に問題がある場合、下地の取替&補修とキッチンの下台ごと取り替える必要が出てくるので要注意です。
収納(キャビネット・吊戸棚)
キッチンリフォームのご要望で多いのが「収納を増やしたい」というものです。
加熱機器やレンジフード・水栓もキッチンの使いやすさを決める大事な要素ですが、キッチンの大部分を占める下台キャビネットや吊戸棚が使いにくいと不満がたまります。やはり収納もキッチンをまるごと取り替えるきっかけ・目安になります。
◆上手に収納できない、デッドスペースがある
・扉が開き戸で収納がしにくい(中に入っているものが確認しづらい、取り出しにくい)
・吊戸棚に手が届かない(踏み台を使いたくないので死蔵置き場になっている)
現在のシステムキッチンの収納はとにかく便利になっていまして。シンクの下の引き出し収納も物が取り出しやすく、かつ中が見やすい作りになっています。今まで仕方なくワークトップや水切り台の上に置いていたまな板・ボウルなんかもすっきり収納できます。
目線の位置にまで降ろせる吊戸棚もあり。キッチンの悩みを調べているうちに最新のシステムキッチンの便利さを知り、リフォームのきっかけにする人もいます。
ワークトップ
水に強い素材で出来ており劣化しにくい場所ではありますが、それでも長く使用していれば使いにくく感じる事も。
また、人によって使いやすい高さが違うところでもあります。キッチンの使用者が変わると高さがあわず腰を痛める原因にもなります。
◆高さの合わないワークトップは肩の負担や腰痛の原因になる
・ワークトップの高さが合わなくなった(主なキッチンの使用者が変わるなど)
・ワークトップがせまい(使う家電が増えたなど)
高さのあわないワークトップは体の不調に繋がりやすく、特にキッチンの利用者が変わった時に起こりやすい不具合です。
基本的に昔の流し台は低く作られていることが多く、平均身長がぐっと伸びた現代人には使いづらく感じることもあるようです。
古いキッチンのワークトップが狭く感じられるのも、最近はいろいろな調理家電が登場してきており、昔よりも広いスペースが必要になる人が増えたからかもしれません。
キッチンの利用状況の変化もまた、リフォームの目安・きっかけになります。
まとめ
キッチン本体の寿命は約20年。加熱機器&レンジフードの寿命は約10年。水栓にがたつきを感じたり、水栓まわりの壁がふかふかしてきたらキッチン本体の取り替えと下地の補強が必要だと覚えておきましょう。
キッチンを主に使用する人が変わったらワークトップの高さを調べ、使用者の身長÷2+5cmから大きく外れるようなら下台だけでも取り替えたほうが快適に使えます。
取替目安の時期が近付いたら、何らかの不具合が出ていないか確認し、「次はこうしたい」とあらかじめ具体的な要望を考えておくと、いざリフォームとなった時に担当者との話し合いもスムーズに進めやすいです。
ぜひ取替時期を見極めて、快適なキッチンライフをお過ごしくださいね♪